駅徒歩8分。ゆとりのあるミニマム平屋
今から時をさかのぼること5年前。
当時、この家は「古家付きの土地」として販売されていました。
北鎌倉駅からフラットな道のりを歩いてわずか8分。洗練されたデザインの築浅戸建が両サイドに立ち並ぶ道を歩いて行った先に、ひょっこり現れた小さな平屋。舗装されていない砂利道。タイムスリップしたかのような木製の電柱。古い赤レンガの門柱。その赤に、モリモリと生い茂った緑が映える。さっきとは正反対。まわりには古いお家も多くて、いきなりレトロ。
土地として販売されているのに、こんなに胸キュンの、しかもミニマムな平屋が残っているなんて、奇跡なんじゃないかと思いました。その日は外観だけ写真を撮って、すぐにUさん(今の売主)に連絡。後日、一緒に内見へ。昭和44年に建てられた木造の平屋は、売りに出る数年前まで賃貸に出されていたこともあり、家の息吹を感じると言いますか、とにかく味があって、相当の痛みはあったけれど、リノベーションで生まれ変わるポテンシャルを感じました。Uさんも同じく、この家を一目みただけで「リノベで化ける」と確信。
新しいものより味のあるものが好きなUさん。ガラス戸、建具、取っ手に照明。この家にもともとあったものは積極的に再利用。家の構造は土台を補強しなおし、壁や天井も抜き、窓を新しく、外壁と屋根もやり直してフルリノベーションしました。
天井は抜いて、梁を出し、光を取り入れるために、梁の上に窓をつけて。天井高はいちばん高いところで3.5mあるので、小さな家とは思えない開放感を感じます。玄関も土間が広い。自転車も余裕で置ける。キッチンもお風呂もコンパクトながら、まったく狭いとは感じない。この家にいくと、必要な「ゆとり」とは、広さではないということが、不思議と実感できるんです。
そうそう、リビングとつながるウッドデッキもありまして、ここでBBQもできちゃいます。家中を見渡すと、昔の家にあった小物たち(取っ手に照明などなど)が適材適所に、すんなりとなじんでいて、なんだかほっこり。
Uさんにインタビューした動画も近日UP予定なので(スマホ限定)ぜひご覧ください。動画の最後に、面白いおまけ話も付いているのでお楽しみに。
ひとり暮らしでも、ふたり暮らしでも
アトリエ、セカンドハウス、仕事場にも。
静かな場所で、新しい暮らしがしたい方にぜひ。
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