暮らしの隙間を満たす群青

sale 藤沢市片瀬目白山 46.13㎡(※現況約104㎡)m²/1780万円
藤沢・辻堂・茅ヶ崎 海が見える 緑と暮らす アトリエ・SOHO・店舗 DIY・リノベーション派

朝、まぶたの隙間から差し込んでくる光に気づいて、ゆっくりと目を開ける。
カーテン越しに揺れている木の影をぼんやりと眺めながら、「今日は風が少し強いのかな」なんて思う。
誰かが教えてくれたわけじゃない。
けれどこの家にいると、自然と天気や季節の移ろいを、肌で感じるようになる。

いつもより少しだけ長く布団にくるまってから、むくっと起きて、大きく伸びをする。おもむろに寝室の扉を開けた先には、バルコニーに出られる窓が一つ。
何の気なしにその窓を開けるまでが、毎朝のルーティーン。
外の空気はちょっと湿っていて、ほんのり緑の匂いが混ざってる。
その匂いを感じるだけで、「ああ、今日もちゃんと始まるな」って思える。
遠くに群青を望みながらそう思う。
どんよりした曇りの日、青ではなく灰色でも、そこに存在していることに安堵する。

朝食は、早く起きる分ゆっくりめで、丁寧に淹れたコーヒーだけは欠かさない。
マグカップを片手に、お気に入りのチェアに腰かける。
北欧の暮らしのように、家具や棚に置いてあるものは自分の気分の上がるお気に入りで埋め尽くされている。
ここには、小さいけれど、ゆったり出来る“空気の余白”がある。不思議とせかせかしない。

そんな朝には、ふと舞い降りる。
「今日は海に行こうかな」。
無理に予定を立てるわけじゃなく、ただ気分のままに。
玄関の隅に立てかけてあるボードや、散歩に行きたそうな顔をしている愛犬と家を出る。
坂を下っていけば、目の前に広がる砂浜と海。江の島。
潮の香りがふわっと鼻先をかすめて、「ああ、来てよかったな」って思う。

波を見ながら、今日は入ろうか、眺めるだけにしようか、そんなことを考える。決めるのは、その日の気分次第。
距離が近いって、こういう自由さを与えてくれるものなんだなと実感する。

夕方、家に戻って軽くシャワーを浴びたあと、ベランダの椅子に座って風にあたる。空は少しずつ赤く染まって、遠くの山の稜線が静かに黒く沈んでいく。
そんな景色を見ながら、「今日もいい日だったな」って思える。
特別なことはしていない。
でも、心はなぜか満たされている。

時を刻むのは目の前のモノレールも同じ。
いったりきたり明かりが通り過ぎる。
「ガタンゴトン」という音が、だんだん日常に溶け込んでくるから不思議だ。
窓越しに手を振ると、たまに誰かが振り返してくれることもあるそう。
そんな小さなできごとも、この家に住んでいると、ちゃんと“特別な日常”の一部になる。

この家のいいところは、
何かをしようとしなくても、“ちゃんとした一日”になること。
無理にスケジュールを埋めなくても、
光と風、少しの静けさが、毎日を豊かにしてくれる。
窓を開ければ、群青が、深緑がいつもそこにいてくれる。
都内と行き来できるこの場所で、
「もう一つの暮らし」を始めてみるのも、きっと悪くない。

小さな拠点、だけど確かなヨリドコロ。

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【ysk】

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