「今日も行こうよ!」
きらきらした目で、こどもが言った。
親としては、嬉しいような、けど家でゆっくり休みたいような複雑な気持ちだ。都内から毎週末、逗子の自然を求めに行くことはや半年。都内から一時間ちょっとで行けてしまうからたちが悪い。気づけば通ってしまっている。ただこどものためとはいえ、休みの日をほぼ移動とこどものあそびに付き合っている生活にちょっと疲れてしまっていた。都会のマンションのコンパクトな暮らしは嫌いではなかった。そんなに遊んでばっかりで、こどもは大丈夫なのか。あそびなんて将来のためになるかどうかもわからない、親としては不安が募ってはいた。コロナが広がる前までは。
「もうあっちに住もうよ。」
こどもの言葉が胸に刺さった。
私の仕事はいつの間にかリモート中心、月に一回程度の出社というスタイルになっていて、小綺麗な都会暮らしが、いつの間にか息苦しく感じるようになっていたからだ。どうせなら全く違う環境の中で生活したい。そう考えるようになっていた。余計遊んでばかりになるこどもになるのか。もういいんじゃないかそれで、今を楽しめる、そんな人間になってもらいたい。むしろそうなってもらえたらそれでいい。なにより自然の中でたくましくなって、誰にでも優しくできる、そんな人間になってほしい。こう考えるようになっていた。ライフスタイルの変化は、色々なことへの考え方すら変えてしまうということか。先のことなんか、わからない。けど今を楽しんでほしい。私も今を楽しみたい。それがきっと先につながるはずなんだ。
「今日も行こうよ!」
いつのまにか、私から誘っていた。
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(正o)
