テラスハウスのように見えますが、実際は戸建て。分譲当時の名前はタイトルとおりの「マリーナハウス湘南芦名」。そう、ここは佐島にある湘南サニーサイドマリーナが目の前というロケーションで、リビングからもヨットやクルーザーが常に見えているという船のオーナーでなくても心踊る家なのです。
建築家の坂倉竹之助先生は、「海に敬意を払う。海に共鳴する。」というテーマを掲げ、海の美しさを損なわないために、建物は可能な限り謙虚にならなければならない、だからストイックなまでに個性を抑制し飾りを慎まねばならないという考えをもって設計されたようですが、その考えにおおいに共感するとともに、外観を見ただけでもそのメッセージを十二分に受け取ることができました。自然との距離を近く感じることができる仕掛けとして、2階に設けられた玄関から外に一歩出ると、常に海とマリーナを見ながら地上に降りる階段があったり、充実した裏庭やルーフバルコニーのスペースが確保されていたりします。
そんなマリーナハウス。船のオーナーでもオーナーでなくとも是非一度、坂倉先生の世界を感じてみてください。
[ 福 ]
